2021
05.17

第3,726号|儲ける脳トレ 執筆編|「おかえり」特典の裏で 〜「通い続けた方が良いことある」には?〜

集まる企画

<今回のヒラメキ・プロセス>
(1)発想の起点:離れていったお客を引き戻すには?
(2)課題の明確化:既存客が「蔑ろにされた」と感じたらマイナス効果
(3)解決策:通うほどに良いことがあるサービス「積み重ね特典」を作る
(4)具体例:3ヶ月連続で通ったら美容家電が1ヶ月無料レンタルできる
(5)発想の背景:コロナ禍で「来店間隔が開いて行きづらい」と思っているお客が多い

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発行:2021_05_17
第3,726号_「おかえり」特典の裏で 〜「通い続けた方が良いことある」には?〜

コロナ禍で「三密を避けたい」と来店を控えていた顧客に向けて「おかえり特典」というキャンペーンを打った美容室がありました。4カ月以上来店のなかった顧客を対象に心理的負担を軽減する意図もあるそうです。

「おかえり」って、ネーミングでいいですねよ!
ご無沙汰していても「おかえり!」と言われたら「来てよかった」とほっとします。

しかし、忘れていけないことが一つあります。それは続けて通ってくれた顧客の存在。携帯電話会社にありがちな新規客や乗り換え客ばかり特典を用意して優遇するのは、大事なお客様を失う危険性があります。

そのため、既存客を大事にしつつ「おかえり特典」で久しぶりに来店した顧客が「このお店は通い続けた方がいいことがある」と感じてもらう必要があります。そこで、こんなサービスを考えました。

◆企画タイトル_「おかえり」特典の裏で 〜「通い続けた方が良いことある」には?〜

「毎月1回話題の『美容家電』を借りることができます」

3ヶ月連続で月1回来店したら4ヶ月目から美容家電を無料で借りることができるサービスを作ります。店内に専用ブースを設けてさまざまな美容家電を展示します。継続して来店されたお客様限定で展示された美容家電の中から一つだけ借りることができます。返却は1ヶ月後。

「おかえり特典」で4ヶ月ぶりに来店された顧客は、店内に入るなりこのブースが目に入ります。店員は聞かれるまでこのブースについては触れません。

お客「あれは何ですか?」
と聞かれれば、
店員「話題の美容家電を会員様へ無料でお貸ししているんですよ」
とさりげなく説明します。
お客「へぇ〜、そうなんですか!? 会員って、どうしたらなれるんですか?」
と聞き返したら、
店員「入会費・年会費はかかりません。ただ3ヶ月連続でご来店された方は自動的に会員になれて4ヶ月目から美容家電を借りることができます」

久しぶりに来店したからといってグイグイ営業したら逆効果。相手が聞きたくなる仕掛けが大切。そのためにも店内で目立ち、なおかつ聞きたくなる仕組みが大事。

このサービスの狙いは久しぶりに来店したお客がその後、継続して通ってもらうことですが、心理的に「このお店は通った方がお得」と思わせることが最終的な狙い。

美容家電を貸し出す時にお客の悩みを聞き、アドバイスしならベストな美容家電を提案してくれたら、なお通いたくなります。「通えば通うほど良いことがある」と感じてもらう店づくりをしたら、安定した店舗運営ができます。これは美容室に限ったことではありません。

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